9月のマンション市場 新築契約率50.4%と地域別価格の変化

公開日:2026年10月27日|分析基準日:2026年10月26日

10月20日と22日の公表資料から

10月20日に公表された2026年9月の首都圏新築マンション市場では、初月契約率が50.4%、発売戸数が前年同月比40.1%減となりました。一方、22日公表の中古マンション売出価格は首都圏で前月比2.2%上昇したものの、東京23区は0.4%下落し、4か月連続で低下しています。今週の数字は、同じマンション市場でも、対象地域や新築・中古によって動きが異なることを示しています。

公表データ|新築は9月単月と年度上期で異なる動き

不動産経済研究所によると、9月の首都圏新築発売戸数は1,142戸。初月契約率50.4%は前年同月を4.0ポイント下回り、平均価格は9,552万円で同4.1%下落しました。月末の販売在庫は6,775戸で、前月から165戸増えています。神奈川県では370戸が発売され、初月契約率49.2%、平均価格6,819万円でした。一方、同日発表の2026年度上期(4〜9月)は、首都圏の発売が8,601戸で前年同期比6.0%減、平均価格は1億1,494万円で21.1%上昇。上期の高い平均価格と、9月単月の販売状況は分けて読む必要があります。

首都圏・新築マンション初月契約率

2026年4〜9月|東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県

棒の左端は0%、背景の右端は100%。

4月62.3%
5月64.9%
6月62.5%
7月69.5%
8月61.1%
9月50.4%
図1:首都圏の新築マンション初月契約率(月次、単位%)。9月は50.4%で、8月の61.1%から低下しました。年度上期の平均価格とは別の指標です。
出典:不動産経済研究所・2026年9月市場動向。公表資料に基づきBAC作成。

公表データ|中古売出価格は東京23区と神奈川で方向が分かれる

東京カンテイの9月の70㎡換算売出価格は、首都圏7,773万円、東京23区1億2,629万円、神奈川県4,512万円でした。前月比は順に2.2%上昇、0.4%下落、2.5%上昇。横浜市は4,836万円で1.8%上昇し、5か月連続の上昇となっています。同社は首都圏平均の上昇に東京都の事例シェア拡大、神奈川県などの上昇に築浅事例の増加が影響したと説明しています。また、東京23区の継続流通住戸のうち、直近3か月に売出価格を一度でも下げた割合は51.0%。8月の48.9%を上回りました。これは成約時の値引率ではありません。

中古売出価格の地域差

2026年9月・前月比|70㎡換算

共通尺度:−1%〜+3%。縦線は0%。

首都圏+2.2%
東京23区−0.4%
神奈川県+2.5%
横浜市+1.8%
図2:中古マンション売出価格の前月比(2026年9月、70㎡換算、単位%)。東京23区と神奈川・横浜では動く方向が異なります。地域は一部重複し、合算できません。成約価格・成約時の値引率ではありません。
出典:東京カンテイ・2026年9月中古マンション価格。公表資料に基づきBAC作成。

BACの見方|平均価格だけでは販売の強さを判断できない

今回の資料を合わせると、新築の上期平均価格が高くても、直近の契約率まで強いとは限らず、中古の売出価格にも地域差があることが分かります。平均値には売り出された物件の構成も影響します。横浜・川崎の物件を考える際は、東京23区の調整だけを理由に一律の値下がりを見込まず、地元の競合と実際の成約を確認することが重要です。新築の契約率、中古の売出価格、成約価格は別の指標です。在庫や新規登録と成約の平均価格の差を、そのまま値引率にすることもできません。

株式会社Birth Asset Consultingでは、市場データと個別物件の条件を分けて、売却・保有の判断材料を整理します。

お問い合わせ

出典:不動産経済研究所10月20日公表2026年9月

出典:不動産経済研究所10月20日公表2026年度上期

出典:東京カンテイ10月22日公表2026年9月

出典:東京カンテイ10月22日公表価格改定状況

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